■■ 三月、阿蘇の春は野焼きに始まる。
春分の日の前後、冬枯れの草原に火が放たれると、瞬く間に野山に燃え広がって行く。この時期、広大な阿蘇くじゅうの高原のあちらこちらで,野焼きの炎と煙が立ち上る。野焼きは冬の眠りから再生への儀式のようにも思われる。
■■ 四月、野焼きで黒々となった大地には、可愛らしい草花が次々に咲いてくる。キスミレ、フキノトウ、ショウジョウバカマ、シオガマ、オキナグサなどなど・・。
■■ 五月、草原は柔らかな若草色に変わる。
カルデラの千枚田には水が引かれ、光を受けるとキラキラと輝く。山岳ではミヤマキリシマが開花して訪れる人々を魅了する。イワカガミ、リンドウ、マイヅルソウなど草花もいっぱいだ。
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