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祖母・傾縦走 祖母山(1757m)・傾山(1602m) |
●地域 大分県 |
●コース 九折登山口〜三ツ尾〜傾〜祖母〜尾平 |
●登山日 H15/10/10〜10/12 |
●メンバー 単独 |
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一日目 |
参考タイム 九折登山口-(50分)-林道-(110分)-三ツ尾-(30分)-分岐-(140分)- -五葉塚-(40分)-傾山-(60分)-九折小屋 |
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▲▲▲いつものように3時に早起きして出発したが体調が良くない。 寝酒で呑んだ焼酎がまだ抜けきらないのか・・、登山の中止をも頭において登山口に向かうが途中何度か仮眠を取っているうちに頭がすっきりしてきた。 九折の登山口には長崎ナンバーの車が一台だけ駐車している。 準備を整えて7:40登山口を出発する。計画では三ツ尾まで3時間、傾山まで3時間、九折小屋まで1時間半で3時すぎに小屋到着の予定だ。 |
▲▲▲登山口から10分ほどで九折越コース分岐を通過して青い橋を渡る。 歩き始めて20分だがもう暑くなって上着を脱いでTシャツ一枚になる。 ここからジグザグの急登が始まる。10分ほど登ると観音滝が見えてきた。 登山道はこの観音滝のすぐ上の流れを渡渉する。 九合目小屋管理人さんの「足を滑らすとそのまま往ってしまう・・危険な箇所」との記述が脳裏にあって、いったいどんなに恐い所であろうか・・と警戒していたが、今日に限って言えばまったく問題は無かった。 ただし大雨後の増水時は確かに危険であろう。直下の滝は75mの落差だから。 |
▲▲▲観音滝から10分ほどで林道に到着。ここにも登山届記入箱があり一台の車が駐車している。 林道登山口から30分ほど登ると坊主尾根の岩峰群が見えてくる。このあたり多数の巨木が根こそぎ倒れている。 現在の標高が約750m。九折登山口が370m、三つ尾が1150mだからちょうど中間点くらいだ。 これより標高100m毎の所用時間を計測してみると15分前後のタイムで私のペースとしては上々だ。 10:24三ツ尾に到着。 |
▲▲▲そのまま気持ちの良い尾根道を分岐点に向かって進む。 谷から冷たい風が吹いてきて衣服が汗で濡れているため寒い。 右手に大きな岩壁が見えてきた所が坊主尾根との分岐点だ。 |
▲▲▲青鈴谷からの道は明瞭だ。標高1500mの五葉塚まで250m標高差の登りになる。登るにつれて木々が徐々にカラフルに色づいてくる。坊主尾根の岩峰も見えてくる。13:13五葉塚、着。迷った事もあり、ずいぶん時間がかかった。 |
▲▲▲五葉塚から、山頂への最後の登りにかかるが霧が出てきた。 雨もぱらぱらと落ち始めた。宮崎側の天気が悪いようだ。 13:57傾、山頂着。まわりは霧で真っ白で展望もなにもない。私以外人影もない。特製の餅入りラーメンを作る。 14:35下山開始。さっさと降りて15:35、一時間で九折小屋に着いた。 |
三つ尾への登路から坊主峰 | 傾山々頂 | 傾山々頂 |
ニ日目 |
参考タイム 九折小屋-(60分)-笠松山分岐-(45分)-トクビ展望台-(40分)-本谷山- -(75分)-ブナ広場-(20分)-尾平越 |
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▲▲▲昨晩は7時頃からシュラフに入ってはみたものの、鹿の鳴き声や風の音もうるさく寝付けず、ラジオを聞いたりしていたが浅い眠りのまま朝を迎える。 小屋泊まりは、宮崎からの二人連れと私の三人だったが、明るくなるまで、しばらく同行することになった。 5:28、九折小屋を出発する。天候は小雨交じりの霧。 天気予報では、午後から雷をともない風雨が強まるとの事。 風雨はともかくとして尾根上の雷は恐いと思った。尾平越からのエスケープも頭に入れる。 |
▲▲▲ヘッドランプの明かりの下、濡れた鈴竹を掻き分けながら笠松山へ向かう。途中、雨足が強まりレインウエアーとザックカバーを着用する。一時間ほどで笠松山分岐を通過する。7:18、トクビ展望台を通過。7:58、本谷山(1643m)に到着した。 |
▲▲▲小休止の後、尾平越への下りに向かう。所要時間80分の予定。 しばらくは快適な尾根道が続く。このあたり雨で煙る紅葉の木々は、しっとりとした良いムードだ。 どんどん標高を下げて行くが、雨に濡れた登山道の下りは滑りやすい。ストックを使ったほうが良いと思いながら、つい横着をかまえて下っていると、木の根っこで思いきり滑ってしまった。 転ばぬ先の杖、とはよく言ったものだと妙に感心する。 |
本谷山-尾平越 | 本谷山-尾平越 | 本谷山-尾平越 |
▲▲▲9:21、ブナ広場に到着する。 霧の中でブナの巨木が両手を広げて歓迎してくれてるみたいだ。 左手に少し降りて水を補給する。9:55、尾平越、到着。30分のタイムオーバーだ。 雨は降り続いているが、空が少し明るくなった。予定通り、縦走を継続するのみ。 |
ブナ広場 | 尾平越 | 本谷山-尾平越 |
参考タイム 尾平越-(120分)-古祖母山-(70分)-障子岳-(35分)-黒金尾根分岐 -(90分)-祖母山-(15分)-九合目小屋 |
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▲▲▲尾平越の標高が1150mで、これから向かう古祖母山が1633mだから、約500mほどの上りになる。 古祖母まで90分の予定で出発する。疲労もたまって来たが黙々と標高を稼いで行く。 1400mを越えてくると岩場の紅葉が綺麗だ。 12時前後に古祖母山頂着。 撮影タイムを取りすぎた事もあり予定時間を30分オーバー。 この調子でタイムオーバーを繰り返していると、明るいうちに小屋に着かないかもしれないと不安になって、カメラはここからザックに仕舞い込んだ。 |
尾平越-古祖母山 | 尾平越-古祖母山 | 尾平越-古祖母山 |
▲▲▲古祖母山から障子岳の前後にはこの縦走路の中でも屈指の展望所が並んでいる。 本道から展望所への脇道がたくさんあるのだが、不覚にもこの脇道に迷い込んで、深い霧と雨の中を右往左往するはめになった。 パスした筈の展望所への道に知らず進入して、絶壁の岩場に飛び出たり、気がつくと反対方向に元、来た道を歩いていたりして恐い思いをした。 この深い山の中で、道を間違う事は遭難と隣り合わせだ。 第三展望台を通過する頃、ようやくGPSが機能するようになった。 障子岳への方向と距離を確認して、更にコンパスで方位を再確認して進んだ。 トロク分岐、第七展望台を通過して岩尾根を攀じ登り13:21、障子岳山頂(1703m)に立った。 天気が良ければ絶景だろうが視界は10m程しかない。 しかし一年前、尾平から初めて仰いだあの岩壁の頂点に立てたという思いだけで十分、満足だった。 |
▲▲▲小休止のあと、これから向かう天狗岩の方位を確認すると真北である。 岩尾根を直角に右折する。 烏帽子岩をパスする。両側の谷は真っ白。風の音がゴーゴーと不気味だ。 ミヤマ公園を過ぎて天狗岩をパスして14:02、黒金尾根分岐に着いた。 「着いたぞー」、大声で叫びたい気持ちだった。というのも、ここから先は初めてではないのだ。 昨年8月に尾平から黒金尾根経由で祖母山に登ったことがあり、ここからは同じコースなのだ。思い起こせば昨年も雨と霧だった。 |
▲▲▲黒金尾根分岐から祖母山頂に向け出発する。 縦走路の標識の一枚一枚にはっきりと記憶が残っていて懐かしい。 今日はまず雷が鳴らなくて良かった。しかし風はますます強くなってきた。勝手、知った道でどんどんと進み祖母山直下の梯子場にやってきた。 雨交じりの強い風が谷から吹き上げている。バランスを失わないように慎重に気合を入れて登る。 無事、梯子とザイルの岩場を通過して15:34、祖母山頂(1757m)に到着。長かった縦走の終了だ。 |
三日目 |
参考タイム 九合目小屋-(25分)-宮原-(55分)-旧道分岐-(40分)-尾平登山口 |
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▲▲▲昨晩の小屋は連休初日で20名ほどの宿泊客で賑わっていた。 10月のトータルが82名なのでこの連休に集中していたようだ。 小屋番さんは思ってたよりも若い人だった。お客さんが多くて挨拶だけしか出来なかった。 最初の予定では縦走が終われば、あとはのんびりと尾平から車を置いてある九折登山口まで半日かけて歩くつもりだった。が、尾平を10:20発のバスが一便だけあると知りそれに合わせて下山する事にする。 |
▲▲▲朝食を済ませ、宮崎の二人連れに挨拶をして7:02、小屋を出た。 ほどなく痩せ岩尾根の馬が背に着いたが、紅葉があまりに美しくて、写真は撮らぬつもりだったが10分間だけ撮影タイムを取る。 30分ほどで宮原、着。ここから尾平へは南東方面に下る。 一時間ほどで林道分岐出会い、ここから自然林の新道を下る。 40分ほどで尾平の登山口に着く。バスの時刻にはまだ一時間ほどある。コーヒーでも作ろうか、用意をしていると突然、すごい雨になってきた。 まさに集中豪雨だ。慌てて近くの小屋に飛び込んだがここのバスはフリー停車でバス停が無い。 結局土砂降りの中、カッパを着て16kのザックを担いで道路わきで待つ羽目になった。 大雨にもかかわらずバスは定刻通りに到着した。 客は私、一人。運転手さんの言葉に甘えてびしょぬれのまま座席に座らせて貰った。天国気分だ。 傾山登山口まで20分間、バスの人となり、そこから九折登山口まで一時間弱、相変わらずの大雨の中を歩く。 |
馬ヶ背 | 馬ヶ背 | 馬ヶ背 |
▲▲▲3日ぶりに九折の登山口に帰ってきた。 我が家に戻ったような気がする。車には落ち葉が張り付いている。 記念写真を撮り、濡れたものをまとめて身軽になり帰路に着く。 |
九折登山口 | 雨上がりの傾山岩峰群 |
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