福寿草を尋ねて、仰烏帽子山(ノケボウシヤマ・熊本県)2003/2/21 |
この冬は早い時期から寒波が何度も訪れていたにもかかわらずシベリアの寒気団には
かなり余裕があるらしくて年を明けても次々寒波が襲来する。
福寿草という花がある。正月花とも呼ばれ春一番雪原を割って開花する。
九州でも一部の地域で自生を観察できると知って是非一度見たいと思っていた。
熊本南部人吉から「日本一」の清流、川辺川をさかのぼった先に仰烏帽子(ノケボウシ)
という山がありここに福寿草が自生すると云う。出来れば雪原バックの福寿草の写真を
撮影したいと思ってチャンスを待った。19、20日と寒波が襲来し山岳部では積雪との情報を得て
21日勇んで出発した。
上図は最近凝っているカシミール3Dによるルート図である。実際の山行きの前にパソコン上で
立体的なルート概念図を得ることが出来る。実用に当たっては視点の位置や高度、視野角の
選択などにより明瞭さは変わってくるので色々試して見たい。
上図はルートの断面図だが見てのとおりよくわかりずらい。はっきりわかるのは登山口と頂上との
標高差786mと沿面距離4.2kといったところだ。
実は今回ハンデイーGPSを初めて購入してその使用記を掲載する予定だったのだが残念ながら登山記録が
ずたずたで(GPSの保持姿勢が悪くて衛星をキャッチ出来なかったため)今回は見送りとします。
ただし登山口までの道路ナビは完璧でした。
ところで肝心の福寿草ですが・・・
案内本では今回選んだ元井谷ルートで最も多く見られるとの事でしたが自然相手は難しいもので積雪が深すぎて
福寿草はどうやら雪の下に埋もれている様子でした。
登山道は15〜20cmほどの積雪。
フォトジェニックな樹。
元井谷。
元井谷を登り詰めた尾根、仏石分岐。
明るい日差しの中、気持ちの良い尾根歩き。
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山頂から市房山を望む(カシミール3DによるCG画像です。下の写真と比べてみてください。)
山頂からの360度展望図はこちらから(注・210kbあります)
福寿草を尋ねて、仰烏帽子山(ノケボウシヤマ)2003/2/21 |
けっきょく山頂に至るまで一輪の福寿草にも出会うことは出来なかった。
山頂で他の登山者から仏石方面で開花しているとの情報を聞き行ってみた。
行ってみると確かに咲いていたが数も少なくロープが張られていて自由に撮影
できなかった。あきらめて次回に出直そうといったんは帰路についたのだが・・・
どうにも諦めきれず勘で狙いをつけて福寿草探しにチャレンジしてみた。
急勾配の雪原を50mほどよじ登るとありました!あちらにひとつ、こちらにひとつと
艶やかな黄色の花びらが見えてきた。汗をかきながら尾根まで登り
南面を覗うとアッと驚く光景。足の置き場のないほどの福寿草の群落でした。
花を踏まぬように気を付けながら腹いっぱい撮影させてもらいました。