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国見山(866.7m)
21年2月2日:晴れ


【タイム】
登山口9:45〜11:30尾根〜12:00林道取付階段〜12:40国見山


 ケルンさんから、国見山に登りたいとの連絡があり同行する。日田の大将陣山の隣の国見山である。ことといの里で9時に集合。登山口の松山集落へは、神社鳥居のそばの細道を進入するのだが、道がわからずしばらく探す。10軒ほどの民家が点在する狭路をしばらく走ると最後の民家で行き止まりとなる。戻って林道入口の広くなった部分に邪魔にならぬように駐車する。

 今日の山行は、久しぶりにGPSと地形図とコンパス総動員の山行になりそう。準備を整えて出発する。空は久方ぶりの青空で気温も高め。最後の民家を抜けて少し歩くと道が二手に分かれている。さてどちらだろうか?左の道はすぐ先で沢を渡っている。地形図ではルートは沢の右側についているので右手にコースをとる。少し歩いて方向を確認するとコンパスは南東方向を指している。登山路は北東方向なので分岐に戻り確認する事にする。左の道は石垣で造成された古い棚田の跡地の中を抜けている。地形図の記載と合致する。となれば左手に沢があるはずで確認すると間違いなくある。最初の沢は支流である事が判明。

 これからしばらくは荒廃した田畑の中を進む。次第に道は不明となるが沢を目印にして沢から大きく外れないように注意して進む。前方に突然石段が現れる。石段を登ると壊れた石の鳥居がある。その向こうに小山があり道らしきものがあるので進んでゆくと急勾配になり最後は木の根に掴まりながら上りあがると何か建物がある。良く見れば傾いた神社社殿の残骸であった。神社の裏手に回るが周りがヤブばかりで道らしきものはない。GPSで位置を確認するとルートから西に50mほど外れている。しかたなく山腹を滑りながら下り、沢沿いのルートに復帰する。神社の石段の右側の沢をそのまま進むのが正しいルートでした。右手に通りにくそうな沢があり、左手に明確な石段の通路があり、何気なしに石段のほうに進んだ次第です。

 この先、沢に沿って進むが、次第に苔むした倒木で前を塞がれ下を這ったり上を抜けたり、支点にした枯れ木が折れてバランスを崩したり又トゲトゲの植物にも悩まされる。意気消沈しながらも黙々と距離を稼ぐ。空が明るくなり第一目標地点の尾根末端が見えてくる。急登を攀じ登り尾根に立つ。木々の間から周りの山が目に入る。帰りのために下降地点の目印をつけて第二目標の林道に向けて尾根を上がる。尾根にはかっての道の形跡は皆無で猛烈なブッシュの中を抜けてゆく。幸いな事に、わずか5分ほどで林道に飛び出る。

 この林道は岳滅鬼林道でガラメキ峠から現在、国見山の南まで伸びていて、工事中の部分が完成すれば、日田市の小野につながる。全線舗装のスーパー林道である。現時点でこのスーパー林道を使用して国見山に登るには、殿町から釜が瀬林道を利用すれば良い。

 さて地形図に記載されている旧登山道は、今上がってきた尾根をそのまま山頂まで登るように記載されている。せっかくここまで旧登山道を歩いてきたので、出きれば、山頂まで旧登山道で登りたかった。しかし林道に出て尾根を観察するが、5mほどの林道法面を上がる事は困難だし、恐らく猛烈なブッシュの連続であろう事を考慮して、事前に調べていた別の登山道から登る事にする。右手南方に200mほど林道を歩くと、木組みの階段がありここを登山口とする。

 階段を上がってみるが登山道らしきものはない。所々、地形調査用の目印リボンがあるので、とりあえずこの跡に従う。この登山口から山頂までは標高差で250mほどだが急登の連続だ。道無き道をブッシュを避けながら登る。最後の急登をあえぎながら辿り着いた山頂には、幾つかの山頂標識があった。本来なら名前の通り眺望の良い山だろうが、今は樹木が伸びていて眺望は良くない。それでも東に大将陣山、北西に仏来ノ山、その肩越しに上塚山などがわずかに望まれた。山頂奥の陽だまりの萱に座して食事にする。

 帰りのルートについて相談する。車を置いた林道とスーパー林道がつながっていていれば、林道歩きで帰る事が出来る。手持ちの地図上では近くまで来ているがつながってはいない。どうしようか、二人とも往路の谷の倒木やブッシュの事を考えて出きれば他のルートを選びたかったのだ。考えては見たが結局、往路を戻る事にする。帰路は予想外に簡単に下ることが出来た。やはりルートに不安を抱えての往路とその不安の無い帰路との心理的な違いなのであろう。終わってみれば、山自体もコースもあまり他人に勧められるものではないし、再び行きたいとも思わないが、強く記憶に残りそうな山行ではあった。


【コース地図】
 
 日田市小野付近
△▲このページの地図は国土地理院発行の2万5千分の1、5万分の1地形図を複製加工して使用しています

壊れた神社神殿 尾根が見えてきた

尾根の下降点にしるしをつける 林道、尾根の掘り切り地点

仏来ノ山(林道から) 上がってきた谷(林道から)

 
林道から取り付いた階段 国見山山頂

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